当院では、放射線治療も行っています。がんの3代治療法のひとつです。

治療の対象者

緩和的治療を目的とする場合はほぼすべてのがんに対象となります。胃がんや結腸がん(直腸がんを除いた大腸がん)、腎臓がん、卵巣がん、子宮体がんなどは、根治的治療を目的として放射線治療を行うことはあまりありません。

メリット

1.がんの存在する臓器の形や機能を残したまま治すことが出来る

2.全身への負担が少ない

3.入院不要

治療の流れ

1.診察

放射線治療医によるカウンセリングを行います。患者様の全身状態を考慮して、放射線治療を行うことが望ましいのかどうかの判断を行います。

2.CTの撮影

治療開始することが決まったら、治療計画用のCTを撮影します。

3.治療計画の立案

撮影したCT画像をもとに、治療計画装置を用いて、放射線を当てる範囲、方向、形状、放射線の種類およびエネルギーを決定し、線量計算を行ないます。

4.放射線照射

所有時間は1~2分程度になりますが、初回は、20~30分程度時間を要します。部位が複数ある場合は1時間近く時間を要します。治療中の痛みはありません。

5.治療終了と経過観察

治療終了後も外来に通院していただく事が必要です。治療の効果や、体調面での変化などを経過観察していきます。

副作用

放射線治療の副作用が起こる時期は、放射線治療中または終了直後のもの(急性期)と、終了してから半年から数年たった後のもの(晩期)があります。また、放射線治療の副作用は、全身的なものと、治療される部位に起こる局所的なものがあります。

 

MRIdianを使用した治療方法

MRIdianとは診断用高品質MRIと先進のリニアックを統合した世界初のシステム

MRIdianシステムは、常時MRIイメージング、放射線治療、ソフトウェアを統合した独自の放射線治療器です。従来の放射線治療技術では撮影された画像は治療前と治療後に確認できるのみでしたが、照射中でも常にMRI画像を見ながら腫瘍の位置や形を確認し治療の計画の確認や変更することが可能になり、アダプティブ放射線治療までシームレスに行うことが可能となりました。MRI画像は高速で表示されるのでリアルタイムに観察でき、常に変化を視野で捉えることができます。従来に掛かっていた時間より治療時間の短縮が可能となります。侵襲的なマーカーを用いず、他の治療器では避けられなかった電離放射線の被爆なしに治療を行うことがでる高い出力、低被ばくの放射線治療です。

MRIdianの詳細についてこちら⇓

https://viewray-japan.com/common/img/spec/pdf-MRIdianLinac-catalog.pdf